囲碁界の超新星!! 最年少プロ入りの仲邑菫さんとは?

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お正月気分も冷めやらぬ2019年1月5日、衝撃的なニュースが飛び込んできました。囲碁の日本棋院が記者会見し、小学4年生のアマチュアで強豪の仲邑菫(なかむら すみれ)さん(9歳)を4月1日付で入段させると発表しました。4月1日の時点で10歳0ヶ月となり、藤沢里菜女流名人(20)の持つ11歳6ヶ月の史上最年少記録を9年ぶりに更新。10歳でプロ棋士なんて凄すぎですよね⁉今回は仲邑菫さんについて調べてみました。今後日本だけでなく、世界の女子囲碁界のTOPに立つ可能性がある人なので、要チェックです!!

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囲碁界の超新星!! 最年少プロ入りの仲邑菫さんとは?

 

仲邑菫さんのプロフィール

 

 

名前:仲邑菫(なかむら すみれ)

生年月日:2009年3月2日(9歳)※2019年1月現在

出身地:大阪府此花区

 

記者会見の様子など見ましたが、まだまだ可愛い女の子ですよね。記者からの質問に対してどうやって答えていいのかお母さんの方を何度も見ている姿など、ちょっと可哀想なくらいでした。囲碁は強くてもまだまだ子供なんですから、周囲の人たちも気を遣ってあげないといけませんね。

 

 

父親は?

 

名前:仲邑 信也(なかむら しんや)

生年月日:1973年4月10日

年齢:45歳

出身:大阪府

職業:プロ棋士(日本棋院関西総本部に所属)

段位:9段

主な経歴:2006年通算400勝達成
     2012年1月20日九段(勝ち数=200勝昇段)

主な戦績:1996年(21期) 新人王戦準優勝
     1998年3月(13期) NEC俊英戦優勝
     2006年 第54期王座戦本戦入り
     2007年 第20回世界選手権富士通杯日本代表

 

これを見て納得です。お父様はプロの棋士で、しかも9段の実力者。かなり凄い方です。
実は私、少しだけ囲碁を打つことができます。10年以上前になりますが、9段のプロ棋士の方と何度も囲碁を打つ機会がありました。当時の私の実力はそのプロ棋士の方に言わせるとアマチュア2段だったそうです。

置碁と言って、あらかじめハンデとして私はいくつもの石を先に置かせてもらった状態で対局しました。初めて対局した際、正直これだけハンデをもらえれば勝てるだろうと思っていました。しかし実際に対局を進めていくと、まるで魔法にでもかかったかのように次々と私の石が死んでいくのです。言葉では言い表せないほど見事に次々と石が死んでいく様を見て、初めてプロってとんでもないレベルの人間なんだと思い知らされました。

そんな人間離れした人を父親に持ち、幼いころから教えてもらえれば確かに強くなれる可能性はありますね。でもそれだけでプロになれるほど甘い世界ではありません。当然のことながら本人の才能はもちろん、日々の努力の賜物でしょう。では次にお母様を見てみましょう。

 

母親は?

 

名前:仲邑 幸(なかむら みゆき)

年齢:38歳

職業:囲碁の元インストラクター

姉妹:妹の石井茜さんはプロ棋士(3段)

 

お母様はプロではないけれど元々囲碁のインストラクターだったんですね。インストラクターがどれくらいのレベルの方なのかは分かりませんが、基本を教えてもらうのにインストラクターほどピッタリな人はいませんね(^_^)

実際、菫さんは3歳の頃にお母様から囲碁を教わって覚えたそうです。卓球の愛ちゃんなども小さい頃から親に英才教育を受けていましたが、菫さんも同じですね。

 

韓国での修行

 

ただ、菫さんの場合はちょっと普通の人と違う道を歩みます。なんと7歳から一家3人で韓国・ソウルに渡って修業。しかも日本での義務教育履修のため、日本と韓国を往復しつつです。

ここでなんで韓国?って思った方も多いかと思います。実は囲碁の世界において、日本は中国や韓国に大きな後れを取っています。1992年までは日本が強かったのですが、その後は中国と韓国の後塵を拝している状況です。理由は簡単です。囲碁に対する環境が日本よりも数倍厳しいからです。ご両親は本気で菫さんをプロ棋士にしようと決めていたんでしょうね。

韓国と日本の行き来はご両親も大変だったでしょうが、菫さんもかなり大変だったと思います。なにしろ日本の勉強だけでも大変なのに、その上囲碁、そして韓国語の勉強があるんですから。。。ただやはり子供は頭が柔らかいんでしょうか。お母さんによると、菫さんはすぐに韓国語を覚え、両親の通訳までもこなしているそう。いやはや、本当に素晴らしい!!

そして肝心の囲碁はというと、2018年、現地韓国の小学生低学年のチャンピオンに輝きます。この先世界戦で優勝するであろう韓国の棋士の卵たちの頂点に立ったわけです。これは本当に快挙です。2018年12月に一家は日本に帰国したのですが、2019年には韓国棋院のプロ候補生に選ばれました。ご両親としては日本でプロになって欲しいと思っていたんでしょうね。

 

英才特別採用推薦棋士制度とは

 

帰国した仲邑菫さんですが、日本棋院は「英才特別採用推薦棋士」として菫さんの入段を決定しました。「英才特別採用推薦棋士」ってなんぞや?と思った方も多いと思います。かくいう私も知りませんでした。

この「英才特別採用推薦棋士」という制度ですが、近年国際棋戦では中国、韓国に後れをとる日本棋院が早い段階から人材育成を進めるため昨年12月に作った制度です。どうりで知らなかったはず。つい最近のことだったんですね。プロ棋士になるためには原則、日本棋院か関西棋院のプロ候補生の「院生」になるなどしたうえで、採用試験に合格する必要があります。その例外として設けられたのが、今回の「英才特別採用推薦棋士」です。その栄えある第一号に輝いたのが、仲邑菫さんという訳です。

この制度を利用して棋士になるにはいくつかの条件があります。日本棋院のホームページにその詳細が書かれていたので見てみましょう。

 

英才特別採用推薦棋士制度の新設について

<趣旨>

 棋道の継承発展、内外への普及振興を目的とし、囲碁世界戦の優勝を目指すなど、最高レベルの棋士となるべく、英才特別採用推薦棋士制度を新設した。

<採用基準>

 候補者の実績と将来性を評価し、日本棋院の現役7大タイトル保持者および、ナショナルチーム監督とコーチ3分の2以上の賛成により、審査会及び常務理事会を経て決定する。

 尚、日本棋院の棋士2名以上の推薦があるものを候補者とする。

<採用年齢>

 原則として小学生とする。

引用:日本棋院ホームページ

 

こうやって見てみるとかなり厳しい条件であることが分かりますが、同時に曖昧だなと思う部分もあります。まぁ学校のテストと違って、囲碁のこのレベルになると答えは簡単に出るものではありません。詰碁は別として、そもそも囲碁の世界に正解というものはありません。正解に近い手を打つ人が勝つ世界です。だからこそいまだに日々研究が続けられていて、だからこそ面白いんです。

今回の審査にあたっては、なんとあの張栩(ちょう う)名人(38)と対局し、下手がより有利なハンディを与えられた「先番逆コミ」とは言え、みごと引き分けました。対局した張栩名人は、「衝撃的でした。うわさには聞いていたが、想像以上にすごい子。小学生時代の井山(裕太五冠)さんと打ったことがあるが、当時の彼より上をいっている」と語っています。今や日本人棋士としてナンバーワンの井山さんより上だと言うんですから、驚きですよね。

その実力を示すように採用基準の3分の2どころか全員一致で、菫さんを英才特別採用推薦棋士として採用することが決定されました。

 

 

そして1月6日には、その井山裕太(いやま ゆうた)十段(29)=五冠=と公開対局を行い、時間切れの引き分けでした。しかも一時は井山さんが押される場面もあったと言うんですから素晴らしいですよね。結果は、終了予定時間を迎えたことによる「打ち掛け」(中断)となりましたが、その才能を確認するには十分な時間だったでしょう。井山さんはこのように述べています。

 

「菫さんのこの1年の成長速度、努力に驚いている。9歳の年齢でこれだけの実力があるのは本当にすごいこと。今まで見たことがないし、自分の9歳のときとは比べものにならない」

「すごい棋士になるのは間違いない。近い将来、本番でやられると思うので、きょうはがんばろうと思った」

 

現時点で日本最強棋士の井山裕太さんにこのように評価されるんですから、私たちも期待しちゃいます。

ただしここで採用された棋士は特別推薦棋士として扱われ、正棋士になるためには以下の条件を満たす必要があります。

・五段になる

・リーグ入りを果たす

・タイトルを獲得する

 

まぁおそらく何の心配もなくクリアしてくると思いますけどね。

 

まとめ

 

2019年新年早々、嬉しいニュースでした。将棋界ではここ最近、藤井聡太さんが大活躍し将棋界を盛り上げています。そして今年は囲碁です。きっと仲邑菫さんは囲碁界の人気を牽引し、日本中の注目を浴びることになるでしょう。

まだ9歳の女の子には荷が重いような気もします。しかしまだ幼いとはいえプロとして大人の世界で戦っていくことになるんですから、大人も彼女に負けないように頑張らないといけませんね。私は全く別の世界ですが、仲邑菫さんを見て自分も頑張らないといけないなと思い直しました。

そんな菫さんに送るのはB’zの「ザ・マイスター」です。歌詞はこちらです。この先きっと壁にぶつかる時が来ると思います。特に世界の壁はとても高いと思います。そんな時、もし心がくじけそうになった時にぜひ聴いてほしい曲です。いつか世界の頂点に立ってくれる日を祈りながら、今後も応援していきます♪

 

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