女子フィギュアスケート GPファイナル 紀平梨花選手がザギトワ選手を破って優勝!!

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カナダ・バンクーバーで開催された女子フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルで、シニア1年目の紀平梨花(16)選手が平昌冬季五輪女王のアリーナ・ザギトワ(ロシア)選手を破って見事優勝を飾りました。SPとFSの得点と共に結果を見ていきましょう。

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女子フィギュアスケート GPファイナル 紀平梨花選手がザギトワ選手を破って優勝!!

 

技術点と演技構成点とは

 

まず結果を見る前に、フィギュアスケートの得点について見ておきましょう。フィギュアスケートの得点は、

ジャンプとスピン、ステップを評価する技術点

と、

表現力などを評価する演技構成点

の合計点で順位をつけます。これを頭に入れて、結果を見ていきましょう。

 

ショートプログラム(SP)結果

 

1位 紀平 梨花 82.51(技術点:47.36 演技構成点:35.15)
2位 アリーナ・ザギトワ 77.93(技術点:42.10 演技構成点:35.83

3位

エリザヴェータ・トゥクタミシェワ 70.65(技術点:38.25 演技構成点:32.40)
4位 坂本 花織

70.23(技術点:37.23 演技構成点:33.00)

5位 ソフィア・サモドゥロワ 68.24(技術点:37.12 演技構成点:31.12)
6位 宮原 知子 67.52(技術点:32.58 演技構成点:34.94)

 

SPでトップに立ったのは、アリーナ・ザギトワ選手を抑えた紀平梨花選手でした。冒頭の3アクセルを綺麗に着氷。次の3フリップ+3トーループも完璧に跳び、両手を挙げた姿勢の3ルッツも綺麗に決めました。ほぼノーミスの内容で、今シーズンの最高スコア82.51を叩き出しました。

一方注目のアリーナ・ザギトワ選手ですが、こちらも全ての演技をほぼノーミスで滑り終えました。しかし得点は77.93と、紀平選手に約4.5ポイント差をつけられての2位。

今回の紀平選手の勝因は技術点です。紀平選手の技術点は全選手の中で1位。紀平選手は高難度のトリプルアクセル(3回転半)ジャンプを決めたのが大きかったです。3回転半は基礎点が8点。そこに出来栄え点(GOE)の2.51点が加わり、10.51点に。SPの要素である3本のジャンプのGOEで比較すると、紀平選手はザギトワ選手を1・99点上回りました。

また、今までは演技構成点でザギトワ選手には差をつけられていましたが、今回はその差がかなり縮まったのも大きな要因です。

 

フリースケーティング(FS)の結果

 

1位 紀平 梨花 150.61(技術点:78.21 演技構成点:72.40)
2位 アリーナ・ザギトワ 148.60(技術点:75.90 演技構成点:72.70

3位

エリザヴェータ・トゥクタミシェワ 144.67(技術点:78.06 演技構成点:66.61)
4位 坂本 花織 141.45(技術点:74.45 演技構成点:68.00 減点-1.00)
5位 ソフィア・サモドゥロワ 136.09(技術点:72.82 演技構成点:63.27)
6位 宮原 知子 133.79(技術点:64.23 演技構成点:69.56)
 

ここでも紀平選手の技術点の高さが目立ちます。冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)ー3回転トーループでは着氷時に両手をついてしまい単独トリプルアクセルとなりました。ここでは出来栄え点が「-1.65点」、要素の合計が「1.65点」になってしまいました。しかしそこからが強かった。次のトリプルアクセルは単独の予定でしたがここでダブルトーループを加えてコンビネーションジャンプに変更。2.06点の出来栄え点をゲット。その後のトリプルルッツーダブルトーループは、2本目のトーループを「3回転」に変更。出来栄え点も2.19点もらい、冒頭の失敗をいきなり取り返しました。その後も安定した演技でジャンプを成功させました。

ザギトワ選手も冒頭の3回転ルッツからの連続ジャンプの2本目が1回転になるミスをしてしまいます。その後は大きなミスもなく終えましたが、紀平選手に2・31点差つけられた技術点が響き2位となりました。

 

まとめ

 

今回紀平梨花選手が、2005年浅田真央選手以来となるGPデビューシーズンでのファイナル制覇の快挙を成し遂げました。しかもあのアリーナ・ザギトワ選手をSP・FSともに上回っての完全優勝。本当に素晴らしい快挙です。

浅田真央選手がいなくなってから、女子フィギュアは少し伸び悩んでいたように見えました。そんな時に現れた新星、紀平梨花選手。しかしロシアでは、シェルバコワ選手、トゥルソワ選手といった選手が4回転を跳んでいます。しかもシェルバコワ選手は4回転ルッツを2度成功させています。今後は4回転が女子でも主流になりそうな気配。

紀平選手も4回転を跳んでいます。これからもロシア勢がどんどんライバルとして台頭してきそうですが、紀平選手を始め他の日本選手にも頑張って欲しいですね。そして次のオリンピックでは表彰台の一番上に日本人選手がいる光景を見たいものです。

 

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