B’zの8枚目のシングルとなる「LADY NAVIGATION」の2nd beat「Pleasure’91 〜人生の快楽〜」。この「Pleasure’91 〜人生の快楽〜」は、B’zファンにとってはとても大切な曲です。今聴いてもその歌詞は心に突き刺さります。今は5年ごとに少しずつ成長していく曲なので、その変化が楽しみな曲でもあります。
B’z 歌詞 2nd beat 「Pleasure’91 〜人生の快楽〜」
発売日
1991年3月27日
タイトル曲
LADY NAVIGATION [4:22]
歌詞
Pleasure’91 〜人生の快楽〜 [4:25]
まとめ
この歌詞って結構多くの人の心に突き刺さるんじゃないですかね? 夢を追いかけ全力疾走した青春時代を、今の私はお酒を飲みながら当時の仲間と語り合ったりします。あの頃はまだ社会を知らず、夢と希望に満ちあふれていました。しかし成長と共に現実に直面し、夢を追い続けることができなくなってしまう。そういう人がほとんどだと思います。実際に夢を追い続け、叶えられる人はごく少数でしょう。
この曲ではミュージシャンを目指す男性が主人公です。一緒に音楽をやっていた仲間は就職し、家庭を持って主人公とは全く別の人生を送っています。そんな仲間たちの姿を見て、自分の選んだ道は正しいのか不安に思うのでしょう。安定した生活を送っている仲間たち。それに対して自分は何の安定もなく夢を追い続けている状態。
それでも自分の選択は決して間違っていない。自分の選んだ道を胸を張って生きて行くしかないんだという決意の歌です。この歌詞の中でいくつか大好きなフレーズがあります。
一晩中ギターと女の裸で盛り上がってたあいつも
そつなく大手に就職決まりためらいがちの出世街道
重いマーシャル運んでた腰の痛み
まだ覚えてるの
若い頃ってお金がなくても情熱と体力だけはあります。だから自宅や安い居酒屋で、音楽を話題に徹夜で飲み明かしたりできます。それが1つの青春だと思います。そんなふうに一緒に過ごした仲間が音楽を諦め、大手企業に就職をする。「就職」って、ミュージシャンから見たら正反対の行動だと思うんですよね。自分の主張を音楽に込めて発信するミュージシャンと、自分の主張は殺して会社のルールに従って働く会社員。そんな友達に対して、「お前はそれでいいのか?」って言ってるんだと思います。それが
「重いマーシャル運んでた腰の痛み まだ覚えてるの」
に集約されているような気がします。お前は本当に今の状況に満足なのか?音楽をやりたいんじゃなかったのか?あの時一緒に重いマーシャル運んでた腰の痛み、まだ覚えてるか?あの頃はお金もないし腰も痛かったけど、今よりよっぽど楽しかったんじゃないか?って色々な思いをこのワンフレーズに込めて、心の中で友達に問いかけてる気がします。
それでもやはり友達は自分の選んだ道を進んで行きます。家族、それも子供までできれば、自分一人のわがままで会社を辞めて今さら音楽をやるなんてできません。そんな状況を「丸め込まれる」と表現しています。でも自分は違うんだという気持ちが表れているのが次の歌詞です。
あいつもとうとう親父になった土曜日の夜 電話越しに
おめでとう言いながら時間の流れに何故か口唇噛んだ
イエス、自分は間違ってない
この先の浮き沈みも歌えば楽し
友達に比べれば自分には安定した仕事もなければ支えてくれる家庭もない。子供が生まれたことに対しておめでとうと言ったものの、やはり一緒に音楽をやっていたかった。だからこそ、もう二度と戻らない時間に対してやり場のない怒りを感じ、思わず唇を噛んでしまった。でも自分が音楽を選んだことは間違ってない。この先もしかしたら成功するかもしれない。もしかしたら不幸のどん底に陥るかもしれない。けど、そんな人生の浮き沈みだって音楽さえあれば楽しくなるだろう。好きな音楽をやってその結果どんなことが起ころうと、それは素直に受け入れられる。音楽を辞めて後々後悔する位なら、音楽を続けて後悔する方がマシだ。そんな風に私は捉えています。
そして極めつけはこれです。
「もし生まれ変わったら」 なんて 目を輝かせて言ってたくない
このフレーズ大好きです。本当によく分かります。「人生にたらればなんかない」というのが私のモットー。よく「あの時~してたら」とか「あの時~してれば」と言う人がいます。でもこれって無駄ですよね?だって、してなかったんだから現在の状況なんです。過去には戻れないんです。ハッキリ言ってこんな事言ってるのは時間の無駄です。そんな時間があるなら、未来を見た方がいい。やらずに後悔するなくらいなら、成功しようが失敗しようが挑戦した方がいい。そう思っています。だからこそこの歌詞は思いっきり共感できます。だって、生まれ変わるなんてないんですから。なら今やったら?って私なら言ってしまいますね。
稲葉さんがどの視点からこの歌詞を作ったのか分かりませんが、とても興味があります。実体験を交えたものなのか、それとも稲葉さんの考え方を歌詞にしたものなのか。この曲が「Pleasureツアー」で毎回歌詞を変えて演奏され続けられているのもうなづけます。稲葉さんはみんなに後悔しないように生きて欲しいということを伝えようとしているんだと思います。次は35周年ツアーですが、その時どんな成長をしているか、今から楽しみです。
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