最近新手の詐欺が流行っているようです。「名義を貸して欲しい」と言われて名義を貸すと、今度は「名義貸しは犯罪だ。裁判になる」と脅してお金を騙し取る手口です。高齢者を狙う卑劣な詐欺は日々形を変えています。絶対に引っかからないようにその手口を見ていきましょう。
【名義貸し詐欺に注意!!】高齢者を狙う新手詐欺!! 事件の手口と内容をチェック!!
事件①「名義貸し、公にしたくないなら購入して」 1950万円など詐取、大津の女性被害
滋賀県警大津署は3日、大津市内の女性(74)が、証券会社を名乗る男らに現金1950万円と電子マネー40万円分をだまし取られたと発表した。特殊詐欺事件として捜査している。
同署によると、1月17日、証券会社社員をかたる男から「南アフリカの通貨を買うか、名前を貸してほしい」と女性方に電話があった。女性が名義貸しを了承すると、別の会社を名乗る男から「女性名義で現金が振り込まれたが、名義貸しで逮捕されれば起訴される。公にしたくないなら600万円で通貨と電子マネーを購入して」などと電話があった。
女性は2月25日までに計4回、宅配便で現金580万~790万円を送り、電子マネーの券面番号を伝えた、という。同日、宅配業者が梱包(こんぽう)の隙間から見えた現金を不審に思い、警視庁に届けて発覚した。
引用:ヤフーニュース
詐欺の手口
この事件は滋賀県で起きています。
まず最初に、証券会社の人間を名乗る男から、
「南アフリカの通貨を買うか、名前を貸してほしい」
と電話がかかってきています。
そこでどのような会話があったのかは分かりませんが、被害に遭った74歳の女性は名義貸しを了承してしまいます。
そして次に別の会社を名乗る男から、
「女性名義で現金が振り込まれたが、名義貸しで逮捕されれば起訴される。公にしたくないなら600万円で通貨と電子マネーを購入して」
と脅しの電話が入ってきています。
名義貸しは犯罪だという認識は、大人であればだいたい知っているでしょう。
そこを突いてきたわけです。
実に悪質です。
被害に遭った女性は当然焦ります。
逮捕されれば自分の家族に迷惑がかかる、そのようなことを考えるのは自然なことです。
だからお金を払う事になってしまうのです。
被害金額と送金方法
被害に遭った女性は、2月25日までに計4回、宅配便で現金580万~790万円を送り、電子マネーの券面番号を伝えたそうです。
被害総額は1,950万円にもなります。
こうした詐欺の典型的な送金パターンは、レターパックや宅急便という方法で送金させる方法です。
最近は電子マネーもありますが、面倒なので圧倒的に現金を送らせるパターンが多いです。
事件②「名義貸しで裁判沙汰になる」と脅し、80代女性2人が約3,000万騙し取られる
「名義を貸してください」などとウソの話を持ちかけられ、高齢者が多額の現金をだまし取られる事件が相次いでいることがわかりました。
警察によると、去年10月、大阪府に住む80代の女性に老人ホームの運営会社を名乗る男から電話があり、「知り合いが老人ホームの入居権を欲しがっています。あなたの名義だけ貸してください」などと架空の話を持ちかけました。
女性が名義を貸すことを了承すると、その後、男は「名義を他人に貸したことが今後裁判沙汰になります。名義を削除するには費用がかかります」などとウソを言い、現金を要求したということです。
女性はレターパックで10回にわたり合計2800万を送ってだまし取られ、男と連絡がつかなくなったということです。
大阪府では去年12月にも、名義貸しトラブルの解決費用という名目で、80代の女性が約3000万円をだまし取られていたこともわかりました。
警察は詐欺と恐喝の容疑で捜査するとともに、注意を呼び掛けています。
引用:ヤフーニュース
詐欺の手口
大阪府に住む80代の女性が騙された際は、まず老人ホームの運営会社を名乗る男から電話が入ります。
「知り合いが老人ホームの入居権を欲しがっています。あなたの名義だけ貸してください」といった架空の話を持ちかけられます。
女性が名義を貸すことを了承すると、男は一転「名義を他人に貸したことが今後裁判沙汰になります。名義を削除するには費用がかかります」などと言ってきてお金を要求してきたそうです。
この場合も被害に遭った女性はあまりに突然の事だし、しかも身に覚えがある事なので当然焦りますよね。
裁判になると言われたら大変なことになったと思うのが普通の人の心情でしょう。
お金で助かるのであればと思い、お金を払ってしまったのもある意味仕方ないことだと思います。
被害金額と送金方法
こちらの女性はレターパックで10回にわたり現金を送り、合計2800万ものお金をだまし取られてしまったとの事。
やはりこちらもレターパックでした。
レターパックで現金を送ることは禁止されているという事は意外と知られていないのだと思います。
まとめ
最近被害が増大しているこの「名義貸し詐欺」。
パターンとして、
①最初は電話を架けてくる
②何らかの理由を付けて、名前(名義)を貸して欲しいと言ってくる
③名義を貸した後、法律的に名義貸しは犯罪だ、バレないようにするにはお金が必要だというような脅しとお金の請求をしてくる
④お金を送金させるのはレターパック・宅急便・電子マネー
となっています。
①~③までで気付ければいいのですが、おそらく気付く人は①、②の段階で気付くと思います。
しかし③まで進んでしまった場合、被害に遭う可能性が高くなります。
そこまでいかに進まなくさせるかですが、ご家族に高齢者がいる場合、
名義を貸してくれ、名前を貸してくれという電話が来たら断るように言っておく
もし名義を貸そうと思った場合、一緒に考えるから必ず家族に相談するように言っておく
のがいいと思います。
もちろん本人が断ってくれるのが一番いいのですが、詐欺に引っかかる人は「お人よし」の可能性が高いです。
困っている人がいれば助けてあげようと考えてしまう訳ですから、断れと言ってもついつい耳を傾けてしまうかもしれません。
だから断ることを期待するのではなく、保険として家族に相談するように言っておくといいと思います。
そうすればこの段階で家族が気付くことが出来ますし、警察に通報し犯人を逮捕できるかもしれません。
ただそれでも黙って名義を貸してしまう高齢者もいるでしょう。
だとすれば、お金を送らせないようにしなければいけません。
そのためには、レターパック・宅急便・電子マネーでお金を送ることは法律で禁止されていると徹底して教えておくべきでしょう。
真面目な人であればこそ、ここでお金を送るのを躊躇ってくれるかもしれません。
完全にこの犯罪を防ぐのは難しいのは分かっていますが、少しでもこういう悪質な詐欺に引っかかって欲しくありません。
「なんでそんな詐欺に引っかかるの?」と思う人も多いと思いますが、高齢になれば判断力も鈍ります。
仕方ないと言えば仕方ないですし、そもそも騙す方が悪いに決まっています。
だからこそ被害に遭った高齢者を責めるのではなく、そうなる前に家族が力になって守ってあげないといけません。
この「名義貸し詐欺」はしばらく続くと思われます。
ぜひ身近な高齢者やそのご家族の方にはこの情報を伝えてあげて欲しいです。
レターパック・宅急便・電子マネーでお金を送ることは法律で禁止されている
これだけでもぜひ覚えておいて欲しいですね。
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