ジャスティンビーバーもアヴリルも感染⁉ ライム病ってどんな病気?

ジャスティンビーバーもアヴリルも感染⁉ ライム病ってどんな病気?

アメリカの人気歌手ジャスティンビーバーが、インスタグラムの中でライム病と診断されていたことを発表しました。ちょっと前にはアヴリル・ラヴィーンも苦しんでいましたね。ライム病という病名は聞いた事がありましたが、いったいどのような病気なのか知りませんでした。今回はライム病について調べてみました。

 

ジャスティンビーバーもアヴリルも感染⁉ 
ライム病ってどんな病気?

 

 

ライム病とは

 

まずはライム病がどんな病気なのかWikipediaで調べてみました。すると、以下のように書かれています。

 

ライム病Lyme disease、ライムボレリア症〈Lyme borreliosis〉)は、ノネズミやシカ、野鳥などを保菌動物とし、マダニ科マダニ属 Ixodes ricinus 群のマダニに媒介されるスピロヘータの一種、ボレリア Borrelia の感染によって引き起こされる人獣共通感染症の1つ。感染症法における四類感染症である。野生動物では感染しても発症しないが、人、犬、馬、牛では臨床症状を示す。名前の由来は、アメリカコネチカット州のライム(英語版)及びオールドライム(英語版)で1975年に最初に確認(記載は1977年)されたことにちなむ。

引用:Wikipedia

 

ライム病という病名から、食べ物のライムが関係あるかと思ったのですが全く違いました。アメリカの地名が名前の由来なんですね。調べてみると、ライム病はもう一つありました。もう一つのライム病は果実の「ライム(Lime)」のことで、今回取り上げている「ライム(Lyme)」と発音は同じですがスペルが違います。もう一つのライム(Lime)病は、果物のライム(果汁など含む)が皮膚についたあとに日光を浴びてひどい皮膚炎になるという、植物日光性皮膚炎のことだそうです。

ちょっと話が逸れましたが、上記のWikipediaの引用の中に「保菌動物」という言葉が出てきます。これはある特定の細菌を体内または体表に保持している動物のことです。ライム病の保菌動物はノネズミやシカ、野鳥などで、これらの保菌動物の体内に「ボレリア」という細菌がいます。マダニが保菌動物の血を吸うことによって、このライム病ボレリアがマダニの体内に入ります。そのマダニが人や動物の血を吸うことによりその傷口からボレリアが入り、ライム病に感染するのです。

 

ライム病の症状

 

ライム病の症状は4つの段階に分かれています。

 

潜伏期

マダニの刺咬より数日 – 数週間。マダニは数日間吸血し続け、若虫では数 mm、成虫では1 cm 程度まで飽血する。ボレリアのマダニからヒトへの伝播には、48時間以上の吸血が必要とされる。ダニが刺した部位で菌が増殖し、3 – 32日間かけて周囲の皮膚へ広がる。

第1期:感染初期 (stage I)

マダニの咬着より数日から数週間後に、刺咬部を中心とした特徴的な遊走性紅斑を呈する。この症状は、狭義の B. burgdorferi 以外による非典型的なライム病でもすべてに共通して発症するが、無症状な人も約25%いる。リンパ節の腫張や、筋肉痛、関節痛、頭痛、発熱、悪寒、倦怠感などのインフルエンザ似の症状を伴うこともある。体調の悪さと疲労感は数週間続くので、紅斑が出ない場合は特にインフルエンザやかぜと間違えられることがある。

第2期:播種期 (stage II)

体内循環によって病原体が全身に拡散することにより、皮膚症状、神経症状(髄膜炎や脊髄神経根炎、末梢性顔面神経麻痺)、心疾患、眼症状、関節炎、筋肉炎など多彩な症状が現れる。不整脈などの循環器症状、リンパ球腫などを呈することもある。

第3期:慢性期 (stage III)

感染から数か月から数年後に、慢性萎縮性肢端皮膚炎、慢性関節炎、慢性脳脊髄炎、角膜炎などを生ずる。

引用:Wikipedia

 

潜伏期の間は数日から数週間とかなり幅があるのが特徴です。この期間はほとんどの人がライム病に感染したことに気付かないようです。

第1期(限局期:げんきょくき)になると症状が出始めます。この時の代表的な症状が「遊走性紅斑」といってかなり特徴的です。

 

出典:Wikipedia

 

この遊走性紅斑ですが、通常は太ももやお尻、体幹、わきの下など、刺された場所に現れます。この紅斑は少しずつ直径50センチメートルほどまで広がり、上の画像のようになります。遊走性紅斑に痛みやかゆみはありませんが、触れるとほてった感じがします。この遊走性紅斑はだいたい3~4週間ほどで治まります。しかし、全員にこの遊走性紅斑が出る訳ではなく、紅斑の症状が出ない人も約25%います。

また、この時期には「疲労感、悪寒、発熱、頭痛、項部硬直(こうぶこうちょく)、筋肉痛、痛みを伴う関節の腫れ」などがよくある症状です。こうした症状が現れたり消えたりしながら、数週間続きます。インフルエンザと似たような症状なので、目に見える紅斑が出ない場合はインフルエンザや風邪と間違えられる事もあるので注意が必要です。

第2期(播種期:はしゅき)になると、細菌が全身に広がった状態です。第1期で遊走性紅斑などが出ずに気付かなかった場合にこのステージまで進んでしまう可能性が高いと思われます。症状としては第1期よりも重くなり、皮膚症状、神経症状(髄膜炎や脊髄神経根炎、末梢性顔面神経麻痺)、心疾患、眼症状、関節炎、筋肉炎など様々な症状が現れるようになります。

第3期(慢性期:まんせいき)ともなると厄介です。数ヶ月以内に半数以上の患者に関節炎が現れます。そして数年間にわたり、いくつかの大関節(特に膝関節)に腫れと痛みが繰り返し起こります。膝は痛むより腫れる場合が多く、しばしば熱をもち、まれに赤くなることがあります。膝の裏側に嚢胞(のうほう)ができて破れることもあり、急激に痛みが強くなります。関節炎を発症した人の約10%で、6カ月以上にわたり膝の症状が継続します。マダニに咬まれただけでここまで苦しめられると思うと本当に怖いですね。

 

ライム病の原因

 

上述しましたが、ライム病の原因となる病原体はボレリアと呼ばれており、マダニがこのボレリアを保持している保菌動物の血を吸い、体内に病原体を保持します。そしてそのマダニに咬まれることによって感染します。日本では主にシュルツェマダニというダニが媒介者となっています。下の画像がまさに血を吸っているシュルツェマダニです。見ただけでめっちゃ気持ち悪いですね。。。

 

出典:Wikipedia

 

体長は雄で2.5mm、雌で3.2mm程度で、肉眼で見ることが出来ます。日本では特に北海道から東北地方、中部地方の山岳地帯に多く生息し、本州中部地方では標高の高い地域に生息しているようです。これらの地域の山林などでは十分に注意が必要です。

もし万が一写真のようにシュルツェマダニに血を吸われているのを発見した場合、自分でシュルツェマダニを取ろうとするのは止めましょう。気持ち悪いのですぐにでも取りたくなるのですが、皮膚科に行くことをお勧めします。万が一病院が休みの場合は、先の細いピンセットで必ずダニの口の部分をつかんでまっすぐ上に引き抜いてください。この際は必ず口の部分を掴むことが大切です。

何故かというと、下手にマダニを取ろうとすると、マダニの口器(体内に刺し混んでいる部分)が皮膚の中に残ってしまい、感染を増長する可能性があるからです。また、身体の部分を誤って潰してしまうと、そこから菌が出てしまい傷口から感染する恐れがあります。

大切なのは見つけても慌てないことです。ライム病の菌に感染したマダニから人への感染は、ダニが皮膚を刺してから36時間以上付着していることが必要とされています。つまり短時間ではまず感染しないと言われています。万が一ダニに食われていることに気付いた場合は、何よりも綺麗にそのダニを自分から取り除くことを考えます。そのベストな方法が皮膚科に行くという事です。このことはぜひ覚えておきましょう。

 

ライム病の治療法

 

もしライム病になってしまった場合、覚えておいて欲しいのは

ライム病は人から人へは感染しない

という事です。ライム病になった人を避けたり、傷つけるような事は止めましょう。

もしライム病の可能性があると分かったらすぐに病院へ行きましょう。状態によって処方される薬も異なります。その辺の市販薬でどうにかなる病気ではないので、しっかりと医師の指示に従って早めに対処する事が大切です。当然ですが、病院に行くのは早ければ早いほどいいです。遅くなってしまうと症状がひどくなり、治療に時間がかかってしまいます。ライム病だと思ったら、躊躇なく病院へ行くようにしましょう。

治療については病期にもよりますが、通常2週~4週間の抗菌薬治療を行います。ただこれで完治という訳ではありません。ライム病は治療後6ヶ月以内に、だるさ、集中力低下、全身の関節痛や筋肉痛を訴える患者が10%程度存在します。これはライム病後症候群と呼ばれており、これらの症状はなんと半年以上も続くこともあります。ライム病は治療後もこうした症状が出る可能性があるので、本当に怖い病気です。

 

ライム病感染を防ぐために

 

ライム病を防ぐためには、何よりもシュルツェマダニに咬まれないようにすることが重要です。そのためにはシュルツェマダニがいる野山など(寒い地域に分布しているので、北海道は全域にいますが、本州では標高の高いところ)へ行かないのがベストです。特に活動が活発となる暖かい時期(春先から秋くらいまで)は注意が必要です。

しかし仕事などの関係もあり、どうしてもその時期に野山に行くことがあるかもしれません。シュルツェマダニが生息していると思われる野山などに行く際には、以下の事に注意します。

 

  • 足首からふくらはぎにかけて露出しないようにズボンの裾を止める、もしくは靴下の中に入れ込む。
  • ダニの付着が判別しやすい明るい色の衣服を着用し、休憩時などに同行者同士でダニの付着の有無を確認する。
  • ダニを取り除くときにはピンセットや先のとがった毛抜きなどを用い、皮膚にできるだけ近いところでダニの頭か口を挟んでまっすぐ上に引き抜く。体の部分を挟むと、つぶれて機械的に病原体の注入が起こり、感染の確率が高まるので、挟んではいけない。
  • 取り除いたダニは保管しておく。後日、症状が出た場合には病院へ持参する。咬着後24時間以内に除去すると、感染率が低いと言われている。
  • スプレー式の防虫剤は有効なので、必要に応じて利用する。

引用:Wikipedia

 

防虫剤ですが、DEETまたはイカリジンという成分を含むものが効果的だそうです。

まとめ

 

普段あまり気にしたこともないライム病ですが、結構大変な病気ですね。アヴリル・ラヴィーンやジャスティンビーバーが感染したことによって有名になりました。しかしあんな小さなダニに咬まれただけで感染してしまうんですから怖いですよね。私はあまり野山に行くことはないのでまず安心ですが、最近はキャンプなどが流行っています。

キャンプなどで野山に行くことがある人は注意が必要です。ダニに咬まれているかなんて普段チェックする習慣なんてないですが、もし野山に行くことがあったら必ずチェックしようと思いました。特に夏場だと短パンなどで行く人もいるでしょうからね。皆さんもくれぐれも気を付けてくださいね。

 

 

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